朝ドラを観ました

2022/04/09

Miscellany

カムカムエブリバディを観ました。きっかけは友人が観ていると話していたので、自分もなんとなく観始めたことから。朝ドラをきちんと観たのは初めてでした。和菓子も結構好きなので、ところどころで登場するあんこの描写はいいなぁ、と思ったり。最初の何話かは見ていなかったんですけれど、それでも約半年、長かったような短かったような。
親子三代、100年の物語、時の流れや人のつながりを描いた面白い作品でした。その中でも、実はつながりはあるんだけれど当事者たちは知らなくて、視聴者たちだけが見ている側面もあってどこかもどかしく感じる場面がうまいなぁと。

そう思うと、自分の人生に関わった人たちはどんな人生だったのかなって思ってみたくなるんです。祖父母のことはなんとなく知っているけれど、実際どんな人生かはよく知らない。生まれたときから祖父母は祖父母で、自分はその一面しか知らなくて。それに、さらに上の世代やその兄弟たちとか、自分にもそういった人たちが確かに存在していてどんなふうに生きていたのかなと。どこか前に書いたかもしれないけれど、ファミリーストーリーは言葉として伝えられているから、聞けるうちに聞いておこうかなって思ったり。

祖父母はドラマの中では二代目ヒロインとほぼ同世代。自分が子供のころは電話をよくかけてきては、夏、戦後すぐに祖父が見た光景のことを話してくれたことを覚えています。曽祖父のこともどんな人だったのか少し聞きましたが、いまだにその話を覚えていて、大人になってからその話を親に話したらそんな話は聞いたことがないと驚いていたので、孫の自分にだからこそ話したことだったのかなと。
ドラマは家族も観ていたので、子供のころこんな感じだった?と話題に上がることもたびたびありました。それから家族の昔話を聞いたり。
血縁に限った話ではなくて友人とか、たまたま出会ってちょっと言葉を交わしただけの人で、そこで出来た縁がどこかで交差していたら面白いでしょうね。物語で表したら、そんな都合のいい話があるかって言われるかもしれないけれど現実ではきっと、もっと奇妙とも言えることもあるかもしれないな、と。
自分の話ばかりになってしまいましたが、そんなふうに自分と自分の周りの人たちのことを思ってみたくなる作品でした。

思い出に残っているシーンはどれかなと少し思い返してみると、約半年観ていたからかあれもこれも出てきます。ここで書いていたらこれ以上に支離滅裂な内容になりそうです。いくつかあげるとすれば、早朝のあんこのおまじない、ジャズと時代劇の交差、クリスマスの歌やダンス。そういえば、大好きなO.ヘンリーのお話も取り上げられていました。
最終回の1つ前はずっと閉ざされたままの扉が開いて、暖かい陽が差し込んだ回となり、最終回はエンドロールをじっくり眺めているような、カーテンコールに拍手を送りたくなるような、あるいはあとがきの後に少し続いたお話をどきどきしながら読むときのような。終わってしまうことへの寂しさはないわけではないけれど、それよりも一つ大きく頷いて見送りたくなるような作品でした。